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女性外来のご案内

東大病院女性総合外来は、2003年7月に老年病科外来内に発足し、成人女性の心と身体の健康を守るために、全人的診療を行っています。

高齢者では加齢の影響で、病気だけでなく精神面、社会的背景も含めた全人的医療が必要となります。そして、女性も女性ホルモンの動きに応じたライフサイクルのそれぞれの時期に、様々な心身の変化をきたすため総合的診療が求められます。また、当医局では、30年以上前から「女性ホルモンと加齢に伴う疾患」との関係を中心に、基礎・臨床両面から性差医学・性差医療に取り組んできました。このような背景から、「加齢と性差を専門とする医師の女性外来」として発足以来継続して診療を続けています。

女性外来を訪れる方の多くは更年期や更年期をきっかけに体調を崩された女性です。更年期障害は、女性ホルモンであるエストロゲンの急激な減少による症候群で閉経前後の約10年間におこるほてりや冷え、頭痛などの身体的症状、イライラ、鬱、不安などの精神的症状によって日常生活に支障を来したものです。これらの症状や期間は家族の理解など周囲のサポート体制、自身のこれまでの人生への思いなどにより大きく影響されます。また、更年期女性でなくともストレスや不規則な生活などによるホルモンの乱れなどにより更年期症状のような自律神経失調症状を含む様々な不調を来すことが少なくありません。

女性外来では、なるべく自らの言葉で症状や心理的・社会的背景を語って頂いています。血液検査、画像検査などにより、器質的疾患の鑑別を行った上でご希望を伺い、生活習慣の改善、漢方薬、西洋医学的な治療法から、その方の治療法を一緒に探していきます。

また、エストロゲンの減少は老化に伴う動脈硬化性疾患や骨粗鬆症、認知症といった介護が必要となる疾患の原因ともなります。更年期や、体調の乱れは自分の健康を考える最適の時期です。食習慣、運動習慣などの生活習慣を見直し、健診をうける習慣を持つことが重要です。自覚的な症状だけでなく、健診時の検査値の異常に関しても併せて診療させて頂き、検査値の改善、疾患、合併症の発症予防に結びつけることができます。

一緒に考えていきましょう。当科女性医師が、できる限りのお手伝いをいたします。