老年病科の外来診療あるいは入院診療を受けられた患者様へ
「老年病科診療記録を利用したデータベースの後ろ向き解析」研究への協力 実施期間延長のお願い
高齢者は、若年者のような疾患特異的な症状を呈するとは限らず、疾患の枠を超えた高齢者特有の症状を呈することが多くみられます。このような症候は老年症候群とも呼ばれています。若年者の多くの疾患の診断法や治療、予防について、様々な大規模研究が進行している現在でも、高齢者のこれらの症候の診断や管理について、未解決の部分が多く残されています。そして、高齢者の医療の発展のためには、前向き研究(対象者をいくつかの群に分類して、研究デザインのもとで、今後の経過を記録していく研究方法)の基盤として、後ろ向き研究(過去におこなわれた診療や検査の記録を解析する研究方法)により、高齢者の症候の実態や、これまでの自然経過を把握することが重要です。 そのため、当科において、過去に東大病院老年病科を受診された患者様の既存の診療データを解析する研究を行います。具体的には、診療データとして、現時点で既に施行された、問診、診察の結果、検査 結果、疾患名、投薬内容、処置のデータが含まれます。
この調査は、過去の診療記録、およびそれをもとに作成されたデータベースを用いて行われますので、該当者の現在、未来の診療内容に全く影響を及ぼしませんし、不利益を受けることはありません。解析にあたっては、個人情報の保護に十分配慮し、匿名化させていただきます。学会や論文などによる結果発表の際にも、個人の特定が可能な情報はすべて削除されます。この調査に関してご不明な点がある場合、あるいは、データの使用に同意されない場合には、以下に連絡を頂きたいと思います。なお、本研究は、当院の倫理委員会の承認を得ております。また、仮に研究への参加を断った場合にも、将来的に当科における診療・治療の面で不利益を被る事はありません。 実施期間:2002年4月1日~2026年12月31日(延長の予定あり)
東京大学医学部附属病院老年病科 亀山祐美
Email:geriatric-office@umin.ac.jp