お知らせ

ミッドタウンクリニックにて 健康診断・人間ドックで受診された方およびそのご家族の方へ

東京大学医学部附属病院老年病科ではミッドタウンクリニックとの共同研究を行っています。同クリニックの健康診断・人間ドックを2020年4月1日から2025年3月31日の期間に受診された方々を対象に、どのような健康指標(例:男性ホルモンや炎症マーカーなど)が加齢関連疾患と相関するのかを明らかにする研究を行っています。

この研究の対象者に該当する可能性がある方で、診療情報等を研究目的に利用または提出されることを希望されない場合は、2026年1月31日までに末尾に記載の問い合わせ先までご連絡ください。

 

【研究課題】

健康診断データに基づく多元的健康指標と加齢関連アウトカムとの疫学的検討(審査番号2025196NI)

 

【研究機関名及び本学の研究責任(代表)者氏名】

この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示すとおりです。

 

主任研究機関  東京大学医学部附属病院老年病科

研究代表者   小川純人 老年病科 教授

担当業務   研究計画立案・データ解析・研究全体の統括

 

【共同研究機関】

研究機関   ミッドタウンクリニック

研究責任者 田口淳一 総院長

担当業務  データ解析・解析結果の提供

 

【研究目的・意義】

私たちの社会では高齢化が進み、心臓や血管の病気、骨粗しょう症、認知症などの加齢に関連する病気が増えています。こうした病気を予防するためには、生活習慣の改善だけでなく、将来の健康状態を早めに予測することが大切です。

本研究では、ミッドタウンクリニックで行われた健康診断・人間ドックのデータを活用し、さまざまな健康指標と加齢と関連した病気との関係を調べます。特に男性では、テストステロン(男性ホルモンの一種)が年齢とともに低下することが知られており、内臓脂肪の増加、動脈硬化、骨密度の低下などと関係していると考えられています。このような状態は「加齢男性性腺機能低下症(LOH症候群:Late-Onset Hypogonadism)」と呼ばれます。

本研究では、一例として、健康診断の結果をもとに、本邦におけるテストステロンの基準値を明らかにし、LOH症候群やその他の加齢関連疾患との関係を調べます。また、同じ方を継続的に追跡することで、加齢による変化の進み方にどのような個人差があるのかを検討します。この研究により、老化や加齢に伴う病気の仕組みをより深く理解できるとともに、将来的には健康診断を活用して「老化の進み具合」を予測するモデルを作ることが可能になります。その成果は、一人ひとりに合わせた予防や健康づくりの方法を提案することにつながり、社会全体の健康寿命の延伸に貢献すると考えられます。

 

 

【研究期間】

研究実施許可日 ~ 2030年3月31日

本研究は長期にわたる研究を計画しています。記載の研究期間終了後も継続する場合は、研究期間延長の申請を行う予定です。

 

【対象となる方】

2020年4月1日 ~ 2025年3月31日の間にミッドタウンクリニックで健康診断・人間ドックを受けられた方。

 

【研究の方法】

ミッドタウンクリニックにおける診療で診療録(カルテ)に記録されている問診項目・身体計測結果・血液検査や尿検査結果、画像検査、生理検査などのデータを取得して行う研究です。特に研究対象者の皆さんに新たにご負担いただくことはありません。これらのデータはミッドタウンクリニックにおいて匿名化した上で、統計解析までを同クリニック内で行います。解析結果は東京大学医学部附属病院老年病科と共有されますが、研究対象者の皆さんのお名前等の情報は含まれません。

 

利用又は提供を開始する予定日:2026年2月1日

なお、研究計画書や研究の方法に関する資料を入手・閲覧して、研究内容を詳しくお知りになりたい場合は、末尾の連絡先にお問い合わせください。他の研究対象者の個人情報等の保護や研究の独創性確保に支障がない範囲でご提供させていただきます。

 

【個人情報の保護】

この研究に関わって取得される情報は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。

ミッドタウンクリニックのカルテから取得した情報は、同クリニックにおいて、氏名・住所・生年月日・カルテ番号等の個人情報を削り、代わりに新しく研究用の符号をつけ、どなたのものか分からないようにします。どなたのものか分からないように加工した上で、同クリニック内で、研究者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコンで厳重に保管します。ただし、参加拒否の申し出期限までにお申し出いただいた場合には、同クリニックにおいてこの符号を元の氏名等に戻す操作を行い、あなたの情報を廃棄することができます。この研究のために研究対象者の方、または(対象となる方が亡くなられている場合は)ご家族の情報を使用してほしくない場合は、下記の問い合わせ先に2026年1月31日までにご連絡ください。なお、研究に参加いただけない場合でも、将来にわたって不利益が生じることはありません。ご連絡をいただかなかった場合は、ご了承いただいたものとさせていただきます。

国内外の学術雑誌での公開にあたっては、研究成果の第三者による検証や複数の研究の結果を統合して統計的に検討する際の原資料となることもあるために、解析・論文作成に用いたデータを学術雑誌社・学会(誌)へ提供・公開すること、また保管されることがあります。提供・公開されたデータは国内外にある学術研究機関だけではなく、製薬企業等の民間企業等により、研究や製品開発等のために分析、利用される可能性があります。

研究の成果は、あなたの氏名等の個人情報が明らかにならないようにした上で、学会発表や学術雑誌、国内及び海外のデータベース等で公表します。取得した解析情報は厳重な管理のもと、論文発表後10年間保存されます。保管期間終了後には、記録媒体から研究データを消去し、復元できない状態とした上で廃棄します。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示いたしますので下記までご連絡ください。

 

尚、提供いただいた情報の管理の責任者は下記の通りです。

 

情報の管理責任者

 所属:東京大学医学部附属病院 老年病科

 氏名:小川純人

 

この研究は、東京大学医学部倫理委員会の承認を受け、東京大学医学部附属病院長の許可を受けて実施するものです。

この研究に関する費用は、東京大学医学部附属病院老年病科の奨学寄付金から支出されています。本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。尚、あなたへの謝金はございません。

この研究について、わからないことや聞きたいこと、何か心配なことがありましたら、お気軽に下記の連絡先までお問い合わせください。

2025年9月

 

【連絡・お問い合わせ先】

研究代表者:小川純人

東京大学医学部附属病院老年病科 連絡担当者:細井達矢

e-mail:t.hosoi・mail.u-tokyo.ac.jp(・を@に代えてください)

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