お知らせ

【論文】服部ゆかり先生らの「高齢者における潜在的に不適切な薬剤」に関連した論文が掲載されました。

本研究では、在宅医療を受けている高齢者における潜在的に不適切な薬剤(Potentially Inappropriate Medications: PIMs)の使用実態を明らかにするため、広島県呉市の地域包括的データベースを用いて、処方内容をSTOPP/START基準や日本版高齢者PIM(潜在的に不適切な薬剤)リストなどを基に評価しました。その結果、大多数の患者にPIMを認め、特に、睡眠薬(ベンゾジアゼピン系)、抗コリン作用をもつ薬剤、NSAIDs などが多く処方されていることが分かりました。さらに、多剤併用や複数の慢性疾患を有することが、PIM使用と強く関連していることや、年齢や要介護度が高いほど、PIMの割合が増える傾向があることが分かりました。

本研究の結果からは、在宅医療現場での定期的な薬剤レビューや、deprescribing(減薬)の推進が重要であり、在宅医療に携わる多職種が連携して、適切な薬物療法を支える体制の構築が求められると結論づけています。
本成果は、Annals of Geriatric Medicine and Research誌に掲載されました。

 

Hattori, Y., Kojima, T., Hamaya, H., Yamanaka, T., Ogawa, S., & Akishita, M. (2025). Potentially inappropriate medication in homebound older adults receiving home medical care. Annals of geriatric medicine and research, 10.4235/agmr.25.0107. Advance online publication. https://doi.org/10.4235/agmr.25.0107

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