お知らせ

【論文】嶋崎亮介先生らの論文がAlzheimer’s & Dementia: Diagnosis, Assessment & Disease Monitoringに掲載されました。

近年、アルツハイマー病の新しい治療薬としてレカネマブやドナネマブといったアミロイド標的治療薬が登場し、注目を集めています。これらの薬を使用するためには、原因物質であるアミロイドが脳内に蓄積しているかを事前に確認する必要があります。しかし現状では、確認のために脳脊髄液検査やアミロイドPET検査といった、患者さんの身体的・金銭的な負担が大きく、実施できる施設も限られる大がかりな検査が必要となっています。そのため、より手軽な血液検査の実用化が強く望まれていました。

本研究では、治療薬の適応判定のために専門クリニックを受診した患者さん99名を対象に、血液検査の中で有望な候補とされる血漿p-tau217を実際の診療現場で測定し、その有用性を評価しました。

その結果、血漿p-tau217の数値から、脳内のアミロイド蓄積状態を非常に高い精度で予測できることが明らかになりました。最適な基準値を設けたところ、感度は95.1%、特異度は94.1%となり、実際の診療の場で十分に活用できる高い水準を満たしていることが示されました。

本研究の結果は、血液検査がレカネマブなどの新しい治療薬を必要とする患者さんを正確に診断するための有力なツールになり得ることを示しています。これにより、将来的にPET検査や脳脊髄液検査を受ける必要性を減らし、患者さんの負担軽減と、よりスムーズな治療開始に大きく貢献することが期待されます。

 

Ryosuke Shimasaki, Masanori Kurihara, Kenichiro Sato, Taro Bannai, Keiko Hatano, Kenji Ishii, Ryoko Ihara, Sumito Ogawa, Atsushi Iwata. Clinical utility of LUMIPULSE plasma p-tau217 to identify amyloid positivity among candidates for amyloid-targeting treatments in a real-world cohort. Alzheimer’s & Dementia: Diagnosis, Assessment & Disease Monitoring 2026 (in press).

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