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研究について

当教室は大学院の分野では老年病学と老化制御学を担当しており、これまでに呼吸器疾患、循環器疾患、神経疾患、内分泌・代謝疾患、虚弱(フレイル)などをはじめとする老年病・老年症候群や、老化とその制御に向けた臨床的・基礎的研究を精力的に行っています。
当教室の歴史を振り返っても、加齢と性ホルモンの関連、老人肺やびまん性嚥下性細気管支炎の発見や嚥下誘発試験(SPT)の開発、骨粗鬆症の病態と治療薬の開発など、様々な分野で時代をリードする研究を行ってきておりますが、現在ではこうした研究分野の発展はもとより、新規テーマに沿った研究も数多く行っています。その一例として、長寿遺伝子(Sirt1)による老化制御、サルコペニア・フレイルや血管石灰化のメカニズムと制御、ビタミンD、抗菌ペプチド(ディフェンシン)の全身および呼吸器系作用メカニズム、認知症の診断・病態・治療ならびに認知症高齢者の介護負担、老年病・老年症候群に対する漢方薬の作用メカニズム、骨関節疾患に関与する遺伝学的解析、老年症候群や薬物作用に関するデータベース研究、嚥下性肺疾患の診断と治療、性ホルモンとフレイルとの関連性などが挙げられ、分子生物学的・遺伝子工学的手法、モデル動物、臨床疫学などを積極的に導入・活用して研究を行っています。
またこれまでに、ハーバード大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学、ワシントン大学、ノースカロライナ大学、チューリッヒ大学など、海外の第一線研究室への留学実績を多く有するなど、常に視野を広げ研究の発展を目指すことも期待されています。さらに、秋下教授が副機構長を務める東京大学高齢社会総合研究機構との連携など、超高齢社会における重要課題や対策を視野に入れた、学際的かつ学部横断的な研究展開も進んでいます。
このように、老年病、老年症候群、老化、超高齢社会といった非常に時機を得たキーワードを礎として、将来的にもグローバルな研究分野において活躍できる道が待っています。


実験風景